悩んでも無駄と他人から言われると余計悩んでしまうのが私の癖で、もしかしたらそれが更なるストレスを生み事を酷くしているのかも知れません。とにかくここ数年で頭髪の抜け毛が酷くなり、それに伴い頭頂部を中心に次第に髪の元気が無くなり、地肌が完全に見えるまでになってしまったのです。
最初にその傾向に気付いたのがたまたま数年前というだけであって、本当はもっと早い段階からその傾向が始まっていたのかも知れません。父も薄く、母方の父も典型的な猫っ毛。遺伝的にはいずれこうなってゆくだろうという覚悟はあったものの、実際30代前半にしてそれがスタートするとかなりショックなものがあります。
髪の要たる頭頂部が薄くなりボリュームが減ると困るのはやはり髪型が容易に決まらなくなってしまうという事。この様な状態となると自然と天辺が潰れサイドばかりが広がるみっともないスタイルとなってしまいます。
一旦気になり出すと神経質的に気にし続けてしまう私ですから、当然この髪型には耐えられず、始めのうちは帽子を被って過ごしていたもの。ですが天気の良い日は蒸れてしまい帽子を取った時に逆に酷い状態を周囲に晒す事となってしまう他、もちろん通勤時は帽子さえ被れませんからストレスは最高潮。悩んだ挙句、結局サイドから頭頂部まで綺麗に刈り上げる坊主スタイルにせざるを得ませんでした。
確かに坊主頭になってからは髪の毛のボリュームのアンバランスさが解消され過ごし易くなった事は確かですが、むしろ髪を伸ばしていたよりもメンテナンスの頻度が増えてしまいました。
というのも、少しでも髪が長く伸びてしまうと途端に髪の濃い部分と薄い部分のグラデーションがはっきり見えてしまいますから、それを誤魔化す為にかなり日数を詰めて髪を刈り直さなければならないのです。ただコンディショナーや育毛剤が直接地肌に浸透し易くなり、清々しい時間が長く続くのだけは数少ないメリットの一つでしょうか。
初めて本格的な坊主頭にしてから既に2年近くが経過し、直接見えない後頭部の襟足もかなり上手に刈り上げられる様になりました。ただ髪についてのコンプレックスや劣等感に関しては完全に払拭出来たとは言えず、オフや本格的な休日の外出に関してはまだまだ帽子が手放せない状態が続いています。
ただ自分の頭髪から意識が完全に離れ素直に人と接する事の出来る趣味を見付け、本格的に取り組み出してからはかなり気分も楽になりました。そういった自意識過剰な部分を日常生活でも減らせる様、今後も心掛けていきたいと考えています。