本格的に薄毛化が進んで既に5年近く、最初の頃は本格的にどうしようと悩み抜いたのです。しかし40を超えるとそんな日々が嘘の様に達観出来る様になり、また髪型についてもすんなり坊主頭に仕上げる事によって煩わしさを捨て、人前に出ても全く気にならなくなってしまったのが不思議な位です。結局自分だけが勝手に神経質・自意識過剰になり過ぎてしまい、薄毛ばかりに囚われ、その向こうに見えている筈の人生の楽しさや生きがいにいつまで経っても辿り付けないというのが不幸の本質なのではないでしょうか?
薄毛さえ気にせず無視すれば、本来自分が好きであった趣味ややりがいを感じる仕事にも熱中出来るもの。またその様な自然なスタンスで生きていれば他人も全く気を使う事無く自然に接する事が出来、新しい出会いさえ生まれるかも知れないという事を理解出来ないのです。もちろん薄毛の人の苦しさや辛さというのは私自身が一時期そうでしたから、十分に理解出来ます。ただどんなに苦しくても頭の中から切り離して客観視し、「別にどうという事は無いじゃないか」という一種の覚悟を持つ事が大事だと思います。
薄毛からの回復という未練を断ち切り、またその様な状態でも見られる格好となり吹っ切れる為にも、一度頭を完全に丸めて坊主スタイルになってみるのも良いのではないでしょうか?実は薄毛で悩んでいた私が最終的にその状態に納得し達観出来る様になったのも、未練がましく髪を残さず綺麗に数ミリの坊主にしてしまってからの事でした。一旦坊主頭になってしまうと不思議なもので、今迄纏わりついていた髪の毛がむしろ煩わしく感じる様になり、残った髪が伸び出してくると次にバリカンを入れる日が何だか楽しくなってきます。
薄毛部分とのグラデーションも目立たなくなると共に、これまで髪の状態を神経質な程にまで気にしていた状態から心が解放され、これまで考えが及ばなかった自分の好きな事、熱中出来る事に対する感心や興味が急速に湧いてくるのが分かるのです。もし薄毛の原因が気にし過ぎによるストレスや緊張に伴うものである場合、一旦短くして気にしない精神状態に持っていった方が、回り回ってむしろ発毛には良い、という考え方も出来るでしょう。
最近では坊主スタイルの髪型も一部で流行となっていますし、それに合わせたファッションやライフスタイルも頻繁に提案されています。薄毛なんかに惑わされず堂々と生き、人生の楽しさをさっさと掴んだ方がはるかに幸せに違いないと思うのです。